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【経験談】投資を始めて3年で失敗して学んだこと_バリュー投資編

こんにちは。

OGANです。

 

今回は私の投資での失敗経験から学んだことをまとめ、皆さん(とくに初心者の投資家さん)にお伝えしたい株価上昇のシナリオ策定の重要性について記事を書きたいと思います。

 

失敗から成功につなげられた体験は読んで頂いている皆様にも再現性があるものと感じています。

 

それでは行きましょう!

1. 投資を始めたきっかけ

2. 初めて株式投資をした時の手法がバリュー株投資だった

3. はたして運用成績は?

4. 学んだこと

 

1. 投資を始めたきっかけ

まず筆者は投資を始めたのは入社して1年たった2017年でした。

当時入社したての頃は、大学時代の奨学金や連日の歓迎飲み会等で全く貯金できていませんでした。

 

スーツを買おうと思っても買えない状況だったのを記憶しています。

その時は「ドイツに身銭を切って留学し、大学院で少額給付金を頑張って取ったのにこれっぽっちのお金しかもらえないのか。。。」と悲しくなっていたのを記憶しています。

 

大学院生のとき、外資コンサルの内定を頂き、最初の年俸で700万円を提示されたのですが、まずは事業会社で技術屋として学んだあとでも良いなと思い、プラントエンジニアリング業界に進みました。

 

お金がなかった当時は、「外資コンサルに行くのが正しかったのかな?笑」となっていました。

 

その後、海外研修で中東のプラントに4か月幽閉されていたため、出張先ではほぼお金を使わず日本に帰ってきました。その時口座を見ると、貯金の桁が2桁変わっていて驚きました。

 

研修している当時は、色んな高級品を買おうと考えていましたが、いざ日本に帰ってきて、貯金の数字を見ていると「せっかくここまで貯めたお金を消費するのはもったいないから投資をしてみるか」、と思い、投資を始めました。

 

2. 初めて株式投資をした時の手法がバリュー株投資だった

 

投資を始めるまでのストーリーを長々書いてしまいました。(-_-;)

 

さていざ投資を始めようと思ったときに、読んだ本が会社四季報四季報の読み方に関する本、ファンダメンタル投資の教科書を読みました。

 

 

会社四季報 2020年 4集 秋号

会社四季報 2020年 4集 秋号

 

 

 

 

 

 

まずこの四季報を読み込み、低PER,低PBRの銘柄をリストアップし、今までの業績からマクロ要因で落ちていると判断される会社を選びました。

 

1社目は3231:野村不動産ホールディングスです。

 

当時、不動産業界はアベノミクスによる地価の高騰による恩恵は受け取った後で、野村不動産のマンションPROUDについては横ばいになっていました。

 

当時のPBRは0.8倍以下、PERは10倍以下であったためよく業績を調べずに50万円ほど投資してみました。

 

2社目は5563:新日本電工です。

 

日本電工は車載用リチウムイオンバッテリーの正極剤の材料に強みがあり、その他の産業設備関連に関しても、多岐にわたり材料メーカーとしての地位を築いています。

 

当時からリチウムイオンバッテリーの需要が伸びることは予想されていたため、車載用のEV開発に向けても素材系のリチウムイオン関係の銘柄は需要とともに伸びると考えました。

 

PERは5倍程度、PBRは0.8倍程度でした。

 

しかし、具体的なリチウムイオン電池の機能のどこにそれが属するのか、他社との優位性等をよく調べずに50万円ほどで買ってしまいました。

 

 

3. はたして運用成績は?

 

さて運用成績に関してはどうだったでしょうか?

 

野村不動産ホールディングスに関しては、6か月程で20%程の含み益が見えたため、利益確定して売り抜けました。

 

しかし、決算資料や短信についても、売上・利益がどの程度伸びているかを特に調べず、何が原因で株価が伸びているかを良くわからずに売ってしまいました。

 

よって結局学びになることが全くと言っていいほどなく投資が終了しました。

 

日本電工については、シクリカル、いわゆる景気敏感株でした。

 

つまりマクロ経済の視点での材料の需給や、新日本電工がどう他の材料メーカーと差別化しているかが企業評価の肝となります。

 

ここをよく理解せず、株価は軟調に推移していたため10%程度下落したところで損切りを行いました。

 

結果的に新日本電工はその後1.5倍程度伸びていきましたが、掴み続けることができませんでした。

 

こちらも正極材の材料の需給についても勉強せず、株価のテクニカルだけを見て損切りしてしまったので結局勉強になりませんでした

 

4. 学んだこと

運用の成績に関しては、大きな損を出さずにすみましたが、学びになることが少なく、結果的に再現性のない投資を進めました。

 

学びにならずに損を出さないとなると、次第に資金だけをみて強気になり大きな失敗を犯す可能性があります。かく言う私もこの後に30万円近くを損切りしてしまいました。

 

バリュー投資で私が学んだことは、PER、PBRはあくまで指標であり、バリュー投資で期待する訂正水準に向かうシナリオをよく考えることが重要だ、ということです。

 

PERとPBRだけで割安かどうかを判断するのは危険と言えます。

 

そのためには決算説明資料と有報、企業価値評価は必須ということを、私は後々知ることになりました。

 

逆に低PER、低PBRで、マクロ要因で今後景気が回復する期待がある業界、かつ収益性(粗利率や営業利益率)が高い会社に関しては、バリュートラップにかかる可能性は低いと考えます。

 

この失敗から学び、2020年のコロナショック直後に7453:良品計画を購入し、先日50%程度の含み益で売却しました。

 

良品計画は、毀損性の低い無形資産の圧倒的なブランド(コスパ)と、中国での業績が伸びており、投下資産あたりのみなし税引後営業利益が常に確保できていたため、自身をもって投資できました。(北米の旗艦店等で赤字が続いていたので、表面化してきた際に徐々に売っていきました。)

 

詳しい私の企業価値の算定方法に関しては、別途の記事で紹介しようと思います。

 

 

投資を始める上で、バリュー株投資は、安全性を確保しやすいものの、しっかり訂正水準に向かうシナリオを決算説明資料や有報を基に立てて、投資を行いましょう。

 

ここまで読んで頂きありがとうございました。